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成人期ADHDのスクリーニング検査について
成人期ADHDのスクリーニング検査についてのご紹介です。
注意欠如多動性障害(attention deficit hyperactivity disorder:ADHD)の症状は幼児期早期から出現し,不注意,多動・衝動性の症状によって特徴づけられます。ADHD症状の一部は成人になっても持続して認められることが多く,これらの症状のために学業や職業などの社会機能に著しい障害をきたすことがあります。児童期のADHDの予後研究において,多動・衝動性の症状は時間とともに改善していく傾向にあるが,不注意症状は持続して認められる傾向にあることが報告されています。
成人期ADHDの不注意症状が大人になっても残っている場合の主訴としては、仕事でのケアレスミスが多い、仕事量が増えるとうっかり忘れてしまうことがある、集中力が持続しない、気がそれやすく話を聞いていないと怒られる、スケジュール管理がうまくいかない、何度指摘されても同じミスをしてしまう、会議など多人数でのディスカッションについていけない、などが頻度の多いものとなります。学生の時はなんとこなしてきたが、仕事するようになってから困るようになったと話す方が比較的多いです。様々な要因があるとは思いますが、働くようになると学生の時とか違い同時処理する仕事量が増え、スケジュール管理も同時並行的に処理することが求められることが原因の一つとなっているのではないかと推測します。
成人期ADHDのスクリーニング検査であるASRS(Adult ADHD Self-Report Scales)は自己記入式の検査ですので、成人の方あれば一人で行うことができます。
ASRSはADHDの診断基準であるDSM-IV-TRにある18の基準から成り立っています。
18問中、ADHDの診断を最も鋭敏に予測する6問がわかっており、スクリーニングは最初の6問で行います。
この6問の中で、グレーで色づけした部分にチェックがいくつあるか数えます。
4つ以上チェックがついている場合、成人期のADHDに該当している可能性があるため、確定診断のためには病院を受診し、診察、検査を受ける方がいいでしょう。
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