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2023.03.20|
精神科と栄養療法について
精神科と栄養療法について
一つ例をあげます。
「注意欠如多動性障害(ADHD)と鉄、フェリチンの関係について」です。
最近ではADHDと鉄欠乏、血清フェリチン低下との関連性の話題はよく耳にするようになりました。私の所属していた大学病院でもADHD患者さんに対し採血で血清フェリチン値、ヘモグロビン値、ヘマトリックス値、鉄濃度を測定することがありました。論文としてもADHDと鉄、フェリチンについて関連性がある、関連性がない、両方含めて多くでてきています。
脳も含めてあらゆる臓器は食事からの栄養をもとにして作られています。栄養と精神症状との関連性は論文のエビデンスレベルはまだそれほど高いものはありませんが、臨床研究が行われ相関がある成分も報告されてきています。ビタミン、ミネラル、脂肪酸、などが代表的なものとなっています。
オメガ3、6、DHA、EPAとADHDとの関係性についての論文は以前紹介しました。今回は鉄(Fe)との関係性についてです。神経伝達物質の生合成の経路で鉄が補酵素として関与していることを考えると、ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリンの生成に鉄欠乏が影響を与える可能性はあると思います。
というのがADHDと鉄というテーマでのお話ですが、大事なことは、やれそうなことは全部やる、という気持ちだと思います。
何か一つのことで、困っていることがすっきり全部解決するというのは、めったにないですよね。
例えば、ADHDの症状が鉄を補充すると、症状がなくなる、ということはほぼありません。
ですが、このテーマをきっかけに、食事とか、栄養、みたいなことに興味がでて、深堀していく作業をこなすことである一定の知識がたまり、それを実践することで困りごとの一部が改善するなんていう成功体験ができれば、それは自分の人生のあらゆる場面で応用可能です。
知らないことを知り、やったことないことをやる、そしてもしかしたら何か結果につながる、つながらなかったとしても獲得した知識、経験は消えません。
脳はその力の一部しか使われていない、なんてよく言われています。実際そうなら、ある特定の脳の神経の動きが鈍かったとしても、他の部分を鍛えまくることでその機能を補うことができる、ことはあり得ると思います。脳もガンガン使わないと成長しないはずです、筋肉の超回復と同じだと思っています。
精神科の症状、不安、うつ、集中力低下、倦怠感、などなど、はきっかけはあったとしても、現在の状態としては脳機能の不具合によって発生しているものもあるはずです。これまで使ったことのない脳の部分を使って、覚醒させてやる、という意気込みはあった方がいいです。
細胞を作るためには、特定の栄養素が必要、これはそのとおりなわけです。気を使わないより気を使った方がいいはず。
私も一時期、栄養について深堀した時期がありました。実際レシピを考えて、そのレシピの栄養素が何に影響があるかなどを、ブログに書いていました。
だいぶ忘れてしまったこともありますが、まだ自分の中で知識として残っているものは確実にありますし、実践可能な範囲で今も自分の生活に取り入れています。
ちなみにブログはこちら↓
https://ameblo.jp/atdoctor/entrylist.html
最初のレシピは、ABCクッキングにお願いして提供してもらったものもあります。今となっては懐かしい思い出です。
参考にしてみてください。
加藤晃司
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