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2023.06.29|
うつって何なのか
うつって何なのか うつ、と一言でいってもなかなか難しいものです 抑うつ的な状態というのは、どの疾患でもあり得る状態です。 もちろんなんらかの診断がつかなくても、うつっぽい感じの状態に一時的、もしくは長期的になることはあります なんの原因も思い当たらないこと、も結構あります。なんか別に何もないんだけど、言われてみれば調子悪いような気がする、といった感じです。 あまりに自然に、そして少しずつ、調子が下がっていっていると、人は結構気が付きません。こんなもんかな、と思ってしまいます。 体力あったり、気持ちが強かったり、負けず嫌いだったり、まわりに気を遣ったり、そういう通常であれば人としては強さをもっている人の方が、気が付きにくいかもしれません 自我というのは、風船のようなものだとイメージしたら分かりやすい、という話を以前のブログで書きました。 自我境界という風船の外側の内側に、自我といわれる自分そのもの、自分が自分であるために必要なもの、が入っている、という感じです。 ①風船に小さなあながあけば、少しずつ少しずつ空気がもれていくように、自我が小さくなっていってしまう。 ②また穴があかなくても、自我というエネルギーが減ったり、増えたりするものであるとするなら、生産より消費が増えてしまえば、しぼんでいってしまいます。 膜がやぶれるパターンの方が、重症だと考えてください。 前にも書きましたが、自我境界が破損すると、自我エネルギーがもれてしまうだけでなく、自他と分ける境界の役目もありますから、自我漏洩症状まででてくる可能性あります。 例えば、他人の考えが自分の頭にはいってくる、もしくは自分の考えが他人に伝わっている気がする、というような症状です。 うつでも、①パターンとなると、病態水準は、精神病レベルとなり、かなり具合悪いので、ここまでくると自力でなんとかするのはかなり難しいはずです。 空いた自我境界の穴を応急処置的にふさぐには、やはり内服治療も必要となってくる、レベルです。本来の自身での治癒力がおいつくまで、外側から絆創膏はる必要あります。 自我エネルギーは通常、自己回復機能ある、ゲームでいうと自動HP回復スキル、がそなわっているものです。 自我エネルギーが減ってきていることを自覚できれば、自分と他人でそれをモニタリングしていけば、勝手によくなっていくことも多いです。 色々な治療は、その自己回復スピードを速めるため、そして他者にモニタリングしてもらうため、に使うことになるでしょう。 こんな感じで、うつ症状といっても、ほんとに様々です。 診断がつくものでなくても、一人で戦っていると効率が悪いこともあります。 医療法人永朋会 理事長 加藤晃司
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