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抗酸化、抗炎症の精神科領域での治療での重要性
抗酸化、抗炎症の精神科領域での治療での重要性
酸化によって細胞はさびて、老化する。
抗酸化というテーマは、精神科に限らないですが、細胞を健康に保つために重要だということが分かっています。
栄養療法は、精神科疾患の治療でも重要だなと考えて、クリニックに管理栄養士の方を入れたり、「心と体にいいレシピ」をABCクッキングさんとコラボして考えたりしてきました。
すべてのレシピに対して、どの栄養素がなんの症状に効果があるのか、コメントを自分で作っていたのでしたが、ほんとに大変でした。
大変でしたが、自分の勉強にもなって、それ以降、食事に対する考え方が変わりました。
それは今でも自分でも実践しています。
この時は、抗酸化、がテーマでした。
最近では、抗炎症、が細胞の老化や損傷にとってキーファクターとなっているという報告をよく目にするようになりました。
例えば、脳の慢性炎症が、精神症状を引き起こす原因となっている可能性を示唆する論文もでてきています。
酒、たばこ、ストレス、疲労、紫外線、アレルゲン、などなど、あらゆる外的要因によって、細胞は常にダメージを受けています。
つまり細胞レベルで炎症がおきている状態です。
破壊→修復が常に細胞間で繰り返されていますが、年齢とともに細胞を修復する幹細胞の数も減り、その機能も落ちていきます。
修復よりも破壊の方が上回ってきたら、ダメージは蓄積し、いずれは癌化していく可能性もあります。
血管の慢性炎症などは、あらゆる疾患の原因の一つとなるでしょう。すべての細胞は血管でつながっているわけですから。
精神科だから、心の病気、だと考えるのはあまりにも一元的過ぎます。
あらゆる細胞はつながっており、それは脳細胞もそうです。
精神科の症状のすべてが脳機能障害ではないですが、心と脳は、かなり影響しあっているのは間違いありません。
倦怠感、動悸、呼吸苦、頻脈、腹痛、下痢、頻尿、などは自律神経症状でよく認められる症状ですが、これらは分かりやすくそれぞれの原因となる臓器が想像できます。神経の異常ではなく、臓器の不具合でもこれらは分かります。採血や画像診断では分からないから、精神症状、神経症状、だというのはやはりちょっと違うかなと思います。
うつ病、適応障害などは、ストレスがきっかけや原因といわれたりしているため、症状のすべてが心的ストレスや現実的な問題に焦点があてられがちです。
ですが、ストレスがなくなったからといって、不調がなくなるわけではないことはよくあります。そうすると、適応障害→うつ病に進展してしまいましたね、とよく言われがちですが、そんな単純なものじゃないだろうとほんとに思います。
ストレスがきっかけで細胞は、酸化、炎症を発生します。そのダメージはストレスがなくなったとしても、継続することもあります。
つまり、心ー体(脳)ー環境、は複雑にからみあっていて、どれかだけが原因なんてことはほぼないでしょう。
からみあっているはずです。
やれることからやっていけばいいと思うので、常に細胞レベルで体の方は整えるように頑張る、ってわるくないと思っています。
精神症状に対する抵抗力も、体が元気にこしたことはありません。
私は人に進めることは自分で実践するようにしているので、抗酸化に加え、抗炎症も生活していくうえでテーマになっています。
細胞レベルで健康を保つためにはどうしたらいいのか。
最新の情報は調べつづけようと思います。
医療法人永朋会 理事長
加藤晃司
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