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分離不安症——「ママがいないとダメ」は甘えではありません。登園・登校しぶりの背景と、正しい別れ方を名古屋市千種区の児童精神科・和光医院が詳しく解説
分離不安症——「ママがいないとダメ」は甘えではありません。登園・登校しぶりの背景と、正しい別れ方を名古屋市千種区の児童精神科・和光医院が詳しく解説
「保育園の玄関で毎朝泣き叫び、離れられない」「小学生になっても、一人で部屋にいられない」「トイレやお風呂までついてくる」「私が出かけようとすると、パニックになる」「一人で寝られず、毎晩添い寝している」「学校に行く直前になると、必ずお腹が痛くなる」「『ママが事故に遭うかも』と本気で心配している」——お子さまが保護者から離れられず、日々の生活が立ち行かなくなっているご家庭は少なくありません。
そして、周囲からはこう言われます。
「甘えさせすぎ」「過保護だから」「そのうち慣れる」
しかし、これは甘えではありません。
分離不安症は、愛着のある人から離れることに対して、年齢にそぐわない強い不安が生じる状態であり、小児期の不安症の中でも代表的なものです。
そして重要なのは、対応の仕方によって、良くも悪くもなるという点です。特に、多くのご家庭で行われている**「こっそりいなくなる」という方法は、症状を確実に悪化させます。**
名古屋市千種区の児童精神科専門クリニック・和光医院が、正常な分離不安との違い、年齢別の現れ方、そして正しい別れ方まで、詳しく解説します。
目次
- 分離不安とは——本来は正常な発達です
- 発達段階としての分離不安【比較表】
- 【最重要】いつから「症」になるのか
- 分離不安症の主な症状【比較表】
- 年齢別の現れ方【比較表】
- 【重要】身体症状として現れます
- 登園しぶり・登校しぶりとの関係
- 併存・鑑別を確認すべき状態【比較表】
- 原因——気質と環境が重なります
- 【重要】「親のせい」ではありません
- 治療①:心理教育
- 治療②:段階的に慣れていく【比較表】
- 【最重要】やってはいけない対応【比較表】
- 【最重要】上手な別れ方——5つの原則
- 登園・登校への対応
- 園・学校との連携
- 薬物療法について
- 保護者の方自身のケア
- よくある心配事Q&A
- 和光医院での診療について
1. 分離不安とは——本来は正常な発達です
まず、大前提をお伝えします。
分離不安そのものは、健全な発達の一部です。
生後半年を過ぎた赤ちゃんが、保護者の姿が見えなくなると泣く——これは、特定の人との愛着が形成された証拠であり、正常な発達です。
何が問題になるのか
問題になるのは、
- 年齢に見合わないほど強い
- 長期間続いている
- 生活に明らかな支障が出ている
——この3つが揃った場合です。
「不安があること」ではなく、「その程度と持続、生活への影響」で判断します。
2. 発達段階としての分離不安【比較表】
| 時期 | 正常な分離不安の様子 |
|---|---|
| 生後6〜8か月頃 | 人見知りが始まり、保護者を求めるようになる |
| 10〜18か月頃 | 最も強い時期。 姿が見えないと泣く |
| 2〜3歳頃 | 徐々に軽減。「必ず戻ってくる」ことを理解し始める |
| 3〜5歳 | 入園時に一時的に強まることがあるが、数週間で慣れることが多い |
| 学童期以降 | 通常は目立たなくなる |
一時的に強まる場面
次のような時期に、一時的に不安が強まるのは自然なことです。
- 入園・入学
- 進級、クラス替え
- 引っ越し
- きょうだいの誕生
- 長期休暇明け
多くは数週間で落ち着きます。
問題は、それが落ち着かず、長く続く場合です。
3. 【最重要】いつから「症」になるのか
診断において重視されるのは、次の点です。
① 発達段階に見合わない
「その年齢の子どもとしては、明らかに強すぎる」
3歳児が母親を求めるのと、小学3年生がトイレまでついてくるのとでは、意味が異なります。
② 期間
子どもの場合、4週間以上続いていることが目安とされます。
入園直後の一時的な不安は、これに当たりません。
③ 生活への支障
- 登園・登校できない
- 保護者が仕事に行けない
- 一人で寝られず、家族全員の睡眠が損なわれる
- 友達の家に行けない、行事に参加できない
- 本人が強く苦しんでいる
この3つが揃ったとき、治療の対象として考えます。
4. 分離不安症の主な症状【比較表】
| 症状 | 具体的な様子 |
|---|---|
| 分離時の過剰な苦痛 | 離れる予定を告げるだけで泣く、パニックになる |
| 愛着対象を失う心配 | 「ママが死んじゃったらどうしよう」「事故に遭うかも」 |
| 分離につながる出来事への心配 | 迷子、誘拐、災害への強い恐れ |
| 登園・登校しぶり | 離れることへの恐怖から行けない |
| 一人でいられない | 家の中でもついて回る。トイレ、お風呂まで |
| 一人で寝られない | 添い寝を強く求める、夜中に起きて確認しに来る |
| 分離をテーマにした悪夢 | 離ればなれになる夢を繰り返し見る |
| 身体症状 | 分離が予測される場面での、頭痛・腹痛・吐き気・嘔吐 |
これらのうち複数が、4週間以上続いている場合、分離不安症を考えます。
「後追い」が続いている場合
家の中でトイレやお風呂までついてくる——これは幼児期には自然ですが、学童期でも続いている場合は、評価の対象になります。
5. 年齢別の現れ方【比較表】
| 年齢 | 特徴的な現れ方 |
|---|---|
| 未就園児 | 後追い、激しい人見知り、預けると泣き続ける |
| 保育園・幼稚園 | 登園時に泣き叫ぶ、預かり時間中も落ち着かない、行事に参加できない |
| 小学校低学年 | 登校しぶり、腹痛・頭痛の訴え、保健室に行きたがる、一人で寝られない、宿泊行事に参加できない |
| 小学校高学年 | 「病気になったらどうしよう」という不安として現れることも、友達の家に泊まれない |
| 中学生以降 | 不登校の形をとることが多い。表面上は「学校が嫌」と表現される |
年齢が上がるほど、見えにくくなります
低学年までは「ママがいい」と直接表現されます。
しかし高学年以降は、本人も「甘えている」と思われたくないため、別の理由を口にします。
- 「学校がだるい」
- 「友達とうまくいかない」
- 「なんとなく行きたくない」
その背景に、実は分離への不安があることは少なくありません。
6. 【重要】身体症状として現れます
分離不安症の子どもは、「不安だ」とは言いません。
代わりに、身体の症状を訴えます。
典型的なパターン
- 朝、登園・登校の直前になると
- 腹痛、頭痛、吐き気を訴える
- 実際に嘔吐することもある
- しかし、休むことが決まると、症状が消える
- 休日は元気
「仮病」ではありません
この経過を見ると、多くの保護者が「嘘をついている」と考えます。
しかし、これは仮病ではありません。
強い不安は、実際に身体症状を引き起こします。 大人でも、緊張するとお腹が痛くなることがあります。それと同じ仕組みが、より強く働いているのです。
「休むと治る」のは、不安の原因(分離)が取り除かれるからです。
だから、まず小児科を受診されます
腹痛や頭痛で小児科を受診し、「異常なし」と言われる——このパターンが非常に多くみられます。
「異常なし」は「問題なし」ではありません。
心理的な背景を含めた評価が必要です。
7. 登園しぶり・登校しぶりとの関係
分離不安症は、低学年の登校しぶりの重要な背景です。
よくある経過
- 入学、進級、長期休暇明けなどをきっかけに
- 「学校に行きたくない」と言い始める
- 朝、腹痛・頭痛を訴える
- 無理に連れて行くと、教室で泣き続ける
- 保護者が離れられず、付き添い登校になる
- 保護者の負担が限界に達する
「学校が嫌」ではないことも
保護者と離れることが不安なのであって、学校そのものが嫌なわけではない——このケースがあります。
見分けのヒント
- 家に保護者がいる休日は元気
- 保護者が一緒なら、学校にいられる
- 学校での出来事について、具体的な不満がない
- 保護者が家を空ける予定があると、より不安が強まる
この場合、学校側の問題を探しても解決しません。 分離への不安そのものへの対応が必要です。
不登校全般については、当院ブログ「不登校——『甘え』でも『親のせい』でもありません」もあわせてご覧ください。
8. 併存・鑑別を確認すべき状態【比較表】
| 状態 | 確認のポイント |
|---|---|
| 他の不安症 | 社交不安症、全般性不安症などの併存 |
| 場面緘黙 | 園や学校で話せない。分離不安と併存しやすい |
| ASD(自閉スペクトラム症) | 変化への不安、感覚過敏。環境への適応困難が背景 |
| ADHD | 集団での失敗体験の蓄積 |
| うつ状態 | 意欲低下、楽しめない |
| 起立性調節障害 | 朝起きられない。休日も同様 |
| パニック症 | 突然の動悸・息苦しさの発作 |
| いじめ・学校での問題 | 実際に学校で困りごとがないか、必ず確認します |
| 家庭内の変化 | 引っ越し、離婚、死別、保護者の病気 |
学校で実際に何かが起きていないか
「分離不安だろう」と決めつける前に、学校での状況を必ず確認します。
いじめ、対人トラブル、担任との関係、学習の困難——これらが背景にあれば、そちらへの対応が必要です。
ASDが背景にあることも
集団生活そのものが強い負荷になっている場合、保護者から離れることへの不安として現れることがあります。
この場合、分離不安への対応だけでは不十分で、特性に応じた環境調整が必要になります。
発達特性については、当院ブログ「『発達障害かもしれない』と思ったら」もご覧ください。
9. 原因——気質と環境が重なります
もともとの気質
- 不安になりやすい気質(新しい環境に慎重、緊張しやすい)
- 家族に不安症のある方がいることも
環境的なきっかけ
- 入園、入学、進級、引っ越し
- きょうだいの誕生
- 保護者の病気や入院
- 家族の死別、ペットの死
- 両親の不和、離婚
- 災害や事故のニュースに触れた
- 長期休暇による生活リズムの変化
「失う経験」が引き金になります
身近な人の病気、入院、死別——こうした経験の後に、分離不安が強まることは珍しくありません。
「大切な人がいなくなるかもしれない」という現実を知ったことが、不安の核になっています。
10. 【重要】「親のせい」ではありません
保護者の方が最も自分を責める点です。
「甘やかしたから」ではありません
分離不安症は、しつけの失敗によって生じるものではありません。
生まれ持った気質と、環境の変化が重なって生じます。
ただし、対応によって経過は変わります
原因は保護者にありませんが、対応の仕方は経過に影響します。
これは「責任がある」という意味ではなく、**「できることがある」**という意味です。
保護者の不安は、伝わります
これは知っておいていただきたい点です。
- 保護者自身が離れることに強い不安を感じている
- 「かわいそう」という気持ちが強い
- 別れ際に、保護者のほうが泣きそうになる
- 何度も振り返る、なかなか離れられない
子どもは、保護者の表情や態度から「ここは危険な場所だ」と学習します。
保護者が「大丈夫」という態度を示せることが、実は最も効果的な支援になります。
だからこそ、保護者自身の不安へのケアも、治療の一部です。
11. 治療①:心理教育
まず、本人とご家族が仕組みを理解することから始まります。
共有する内容
- 不安そのものは、誰にでもある自然な感情であること
- 不安は、必ず時間とともに下がること
- 避けると、次はもっと不安になること
- 少しずつ慣れることで、不安は減っていくこと
- 甘えでも、しつけの失敗でもないこと
本人への伝え方
年齢に応じて、不安を「外在化」する方法が有効です。
「心配虫がまた騒いでるね」「不安モンスターが来たね」
このように、不安を本人自身から切り離して扱うことで、
- 「自分がダメなんだ」という自責が減る
- 本人と家族が一緒に不安と戦う構図になる
これは、治療の入り口としてとても有効です。
12. 治療②:段階的に慣れていく【比較表】
分離不安症の治療の中心は、「少しずつ離れる練習」です。
基本の考え方
避け続ける限り、「離れても大丈夫だった」という経験ができません。
逆に、短い分離を成功させることを積み重ねると、不安は着実に減ります。
段階の例(家庭内から)
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 同じ部屋で、少し離れた場所にいる |
| 2 | 別の部屋にいる(声は聞こえる) |
| 3 | 別の部屋で、5分間声をかけない |
| 4 | 家の中で姿が見えない状態を10分 |
| 5 | 保護者が短時間(10分)外出する |
| 6 | 30分の外出 |
| 7 | 祖父母など、別の大人と留守番 |
| 8 | 半日の分離 |
進め方の原則
- 本人が「これならできそう」と思える段階から
- 成功したら、必ず認める(大げさすぎない程度に)
- 失敗しても責めない。 一段階戻ってやり直す
- 急がない
「頑張れば一気にできる」という進め方は、失敗体験になり、かえって後退します。
13. 【最重要】やってはいけない対応【比較表】
この章が、この記事で最もお伝えしたい内容です。
| やってしまいがちな対応 | なぜ問題か |
|---|---|
| こっそりいなくなる | 最悪の対応です。 「目を離すと消える」と学習し、不安が激増します |
| 「すぐ帰ってくる」と嘘をつく | 約束が守られないと、信頼が失われます |
| 別れ際が長い | 何度も抱きしめ、なかなか離れないと、不安が高まります |
| 無理やり引き離す | 恐怖体験になり、次はもっと激しくなります |
| 「泣かないの」と叱る | 不安を否定され、自己否定につながります |
| 「置いていくよ」と脅す | 見捨てられる恐怖を利用する対応は、最も避けるべきです |
| 不安がるので、全部やめる | 回避が強化され、症状が固定します |
| 保護者が不安そうにする | 「ここは危険」というメッセージになります |
「こっそりいなくなる」が最も危険です
泣かせずに済むので、多くのご家庭で行われています。
しかし、これによって子どもは、
「目を離した隙に、大切な人は消えてしまう」
と学習します。
その結果、片時も目を離せなくなり、トイレやお風呂までついてくるようになります。
短期的には楽でも、長期的には確実に悪化させます。
14. 【最重要】上手な別れ方——5つの原則
では、どうすればよいのか。具体的にお伝えします。
① 必ず「行ってきます」を言う
黙って消えない。 これが絶対の原則です。
② 別れは、短く、明るく
長い別れは、不安を大きくします。
- 抱きしめるのは一度だけ
- 「行ってきます、また後でね」と明るく
- さっと離れる
冷たいようですが、これが最も優しい方法です。
③ 「いつ戻るか」を具体的に伝える
時計の読めない年齢なら、生活の出来事で伝えます。
- 「おやつを食べた後にお迎えに来るよ」
- 「お昼寝から起きたら来るよ」
そして、必ず守ってください。
④ 別れの儀式を決める
毎回同じことをすると、見通しが立ち、安心につながります。
- ハイタッチをして別れる
- 決まった言葉を言う
- 窓から手を振る
⑤ 「お守り」を持たせる
保護者を思い出せるものを持たせます。
- 家族の写真
- 保護者のハンカチ
- 小さなぬいぐるみ
- お守りとして渡した小さな石
**「これを持っていれば、ママとつながっている」**という感覚が支えになります。
そして、戻ったときに
「ちゃんと帰ってきたね」と、約束が守られたことを確認します。
この積み重ねが、「離れても、必ず戻ってくる」という確信を育てます。
15. 登園・登校への対応
完全に休ませ続けることは避けます
行かない期間が長くなるほど、戻るハードルは上がります。
ただし、無理やり連れて行くことも、恐怖体験になります。
現実的な進め方
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 門まで一緒に行く |
| 2 | 教室まで一緒に行き、すぐ帰る |
| 3 | 短時間だけ在室し、迎えに行く |
| 4 | 午前中だけ |
| 5 | 給食まで |
| 6 | 通常の下校時刻まで |
「今日はここまで」と、あらかじめ決めておくことが重要です。
「行けたら一日いなさい」ではなく、「今日は2時間で迎えに来る」と約束し、必ず守る。
予測できることが、不安を減らします。
付き添い登校について
一時的な手段としては有効です。
ただし、長期化すると、保護者の生活が成り立たなくなります。
「いつまで、どのように減らしていくか」を、最初から計画に入れておくことが大切です。
16. 園・学校との連携
お願いしたい配慮
- 別れ際に、先生が受け止めてくれる体制
- 泣いていても、園・学校側が落ち着いて対応する
- 「泣いていたのは最初の5分だけでした」といった情報の共有
- 保健室・別室の利用
- 行事への部分参加を認める
- 段階的な登校計画への協力
「その後どうだったか」を教えてもらう
これは非常に重要です。
多くの子どもは、保護者と別れた後、意外と早く落ち着きます。
「別れて10分後には、普通に遊んでいました」——この情報を保護者が知ることで、保護者自身の不安が下がります。
そして、保護者の安心は、確実に子どもに伝わります。
当院では、必要に応じて園・学校向けの意見書を作成しています。
17. 薬物療法について
分離不安症の治療において、薬物療法は中心ではありません。
基本は心理的なアプローチです
- 心理教育
- 段階的な分離の練習
- ご家族への支援
- 環境調整
これらで多くのお子さまが改善します。
薬を検討する場面
- 不安が非常に強く、練習にすら取り組めない
- 併存するうつ状態や、他の不安症が重い
- 生活が完全に停止している
この場合、慎重な判断のうえで薬物療法を検討することがあります。
日本では、小児の不安症に対して保険適用のある薬剤は限られています。 使用する場合は、必要性を十分に検討し、ご説明したうえで判断します。
「まず薬」ではありません。
18. 保護者の方自身のケア
この章を、あえて設けます。
分離不安のお子さまを支えるご家族は、極めて消耗しやすい立場にあります。
- 一人になる時間がまったくない
- 仕事に行けない、辞めざるを得なくなる
- 買い物や通院すら難しい
- トイレやお風呂にも一人で入れない
- きょうだいの世話が十分にできない
- 周囲から「甘やかしすぎ」と言われる
- 自分を責める
「保護者が休める時間」を治療計画に入れます
保護者が疲弊すれば、穏やかな態度を保てなくなります。
そして、保護者の緊張は、子どもの不安をさらに高めます。
つまり、保護者が休めることは、子どもの治療そのものです。
- 家族で役割を分担する
- 一時預かり、ファミリーサポートなどの活用
- 短時間でも、一人になる時間を確保する
ご家族だけでのご相談も承っています
本人を連れてくることが難しい場合でも、まずご家族だけでご相談いただけます。
関わり方が変わることで、状況が動き始めることは少なくありません。
19. よくある心配事Q&A
Q. 甘やかしすぎたからでしょうか?
A. 違います。 分離不安症は、生まれ持った気質と環境の変化が重なって生じます。しつけの失敗ではありません。ただし、対応の工夫によって経過は変わります。
Q. こっそり出かけたほうが、泣かせずに済むのですが。
A. 最も避けていただきたい対応です。 「目を離すと消える」と学習し、片時も離れられなくなります。必ず「行ってきます」と伝え、短く明るく別れてください。
Q. 朝だけお腹が痛いと言います。仮病ではないですか?
A. 仮病ではありません。 強い不安は、実際に身体症状を引き起こします。休むと治るのは、不安の原因が取り除かれるからです。「嘘をついている」と責めないでください。
Q. 無理にでも学校に行かせるべきですか?
A. 無理やりは恐怖体験になります。 ただし、完全に休み続けると戻りにくくなります。「今日はここまで」と決めて、少しずつ時間を延ばすという進め方をおすすめします。
Q. 何歳までなら正常な範囲ですか?
A. 年齢だけでは決まりません。 発達段階に見合わない強さで、4週間以上続き、生活に支障が出ている——この3点で判断します。気になる時点でご相談ください。
Q. 一人で寝られません。添い寝を続けてよいですか?
A. 一時的には構いません。ただし、段階的に距離を広げていく計画を立てることをおすすめします。いきなり一人にするのではなく、部屋にいる→ドアの近く→声だけ、と少しずつ進めます。
Q. 付き添い登校をしていますが、いつまで続ければよいですか?
A. 最初から「減らしていく計画」を立てることが大切です。 「行けるようになったら考える」では、長期化しがちです。診察の中で、具体的な段階をご提案します。
Q. 上の子のときは何もなかったのに、なぜでしょうか?
A. 気質は、きょうだいでも異なります。 同じ育て方をしても、不安の感じやすさには個人差があります。ご自身の育て方を疑う必要はありません。
Q. 私自身も、子どもと離れるのが不安です。
A. とても自然なお気持ちです。 そして、その不安は子どもに伝わります。保護者ご自身の気持ちについても、診察でお話しいただけます。 ご家族を支えることも、治療の一部だと考えています。
20. 和光医院での診療について
名古屋市千種区にある**和光医院(児童精神科・精神科・心療内科)**では、分離不安症のご相談に対応しています。
当院での対応内容
- 分離不安症の評価(発達段階に見合った範囲かどうかの判断)
- 他の不安症・場面緘黙・ASD・うつ状態など、併存状態の確認
- 学校・園での実際の状況の確認(いじめ等の要因の除外)
- 身体症状の評価(腹痛・頭痛の背景の確認)
- 起立性調節障害など、身体疾患との鑑別
- 本人・ご家族への心理教育
- 段階的な分離の計画づくり
- 具体的な「別れ方」の指導
- 付き添い登校からの段階的な移行計画
- 園・学校向けの意見書の作成、連携
- 必要な場合の薬物療法(慎重な判断のもとで)
- 保護者の方の心理的サポート
- ご家族のみでのご相談
こんな方はぜひご相談ください
- 登園・登校時に、毎朝泣き叫んで離れられない
- 家の中でも、トイレやお風呂までついてくる
- 一人で寝られず、家族の睡眠が保てない
- 朝になると腹痛・頭痛を訴えるが、休むと治る
- 「ママが死んじゃったらどうしよう」と本気で心配している
- 友達の家や宿泊行事に参加できない
- 付き添い登校が続き、限界を感じている
- 「甘やかしすぎ」と言われ、対応に迷っている
- 保護者が仕事や用事に行けない状態が続いている
- こっそり出かける以外に方法が分からない
「分離不安のご相談で、私たちが最初にお伝えするのは『こっそりいなくならないでください』ということです。泣かせずに済むので多くのご家庭でされていますが、これが最も症状を悪化させます。目を離すと消える——そう学習した子どもは、片時も離れられなくなります。必ず『行ってきます』と伝え、短く明るく別れる。冷たいようですが、これが最も優しい方法です。そして、保護者の方が休めることも、治療の一部です。一人になる時間がまったくない状態で、穏やかな態度を保つことはできません。ご家族だけでも構いません。まずはご相談ください。」
当院ホームページはこちら ご予約はホームページまたは公式LINEより受け付けております。 【公式LINE 友だち追加はこちら】 【Instagramはこちら】
子どものためのメンタルクリニック|医療法人永朋会 和光医院
診療科目: 児童精神科・精神科・心療内科
発達障害(ASD・ADHD)、不登校、起立性調節障害、不安症、パニック症、チック症、強迫症、うつ症状など、お子さまから成人の方まで幅広く診療しております。
名古屋市千種区の児童精神科専門クリニック・和光医院では、お子さまのこころの健康を専門スタッフが丁寧にサポートします。受診のご相談・ご予約はホームページまたは公式LINEより承っております。
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【診療時間】
午前 9:00〜13:00
午後 15:00〜18:00
土曜 9:00〜14:00
【休診日】 日・祝日
患者様へのご案内
- 明細書について:当院では、療養費規則に基づき明細書の発行を無料で行っています。
- 一般名による処方について:後発医薬品が存在する場合は、商品名ではなく一般名(有効成分名)で処方することがあります。
- 医療情報の活用について:当院では、安心な医療を提供する為、オンライン資格確認や電子処方箋データ等の情報を活用して診療を行っています。