名古屋市千種区 児童精神科のカウンセリング・精神科・心療内科 名古屋市千種区 児童精神科のカウンセリング・精神科・心療内科 和光医院

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2026.09.04ブログ

分離不安症——「ママがいないとダメ」は甘えではありません。登園・登校しぶりの背景と、正しい別れ方を名古屋市千種区の児童精神科・和光医院が詳しく解説

分離不安症——「ママがいないとダメ」は甘えではありません。登園・登校しぶりの背景と、正しい別れ方を名古屋市千種区の児童精神科・和光医院が詳しく解説

「保育園の玄関で毎朝泣き叫び、離れられない」「小学生になっても、一人で部屋にいられない」「トイレやお風呂までついてくる」「私が出かけようとすると、パニックになる」「一人で寝られず、毎晩添い寝している」「学校に行く直前になると、必ずお腹が痛くなる」「『ママが事故に遭うかも』と本気で心配している」——お子さまが保護者から離れられず、日々の生活が立ち行かなくなっているご家庭は少なくありません。

そして、周囲からはこう言われます。

「甘えさせすぎ」「過保護だから」「そのうち慣れる」

しかし、これは甘えではありません。

分離不安症は、愛着のある人から離れることに対して、年齢にそぐわない強い不安が生じる状態であり、小児期の不安症の中でも代表的なものです。

そして重要なのは、対応の仕方によって、良くも悪くもなるという点です。特に、多くのご家庭で行われている**「こっそりいなくなる」という方法は、症状を確実に悪化させます。**

名古屋市千種区の児童精神科専門クリニック・和光医院が、正常な分離不安との違い、年齢別の現れ方、そして正しい別れ方まで、詳しく解説します。


目次

  1. 分離不安とは——本来は正常な発達です
  2. 発達段階としての分離不安【比較表】
  3. 【最重要】いつから「症」になるのか
  4. 分離不安症の主な症状【比較表】
  5. 年齢別の現れ方【比較表】
  6. 【重要】身体症状として現れます
  7. 登園しぶり・登校しぶりとの関係
  8. 併存・鑑別を確認すべき状態【比較表】
  9. 原因——気質と環境が重なります
  10. 【重要】「親のせい」ではありません
  11. 治療①:心理教育
  12. 治療②:段階的に慣れていく【比較表】
  13. 【最重要】やってはいけない対応【比較表】
  14. 【最重要】上手な別れ方——5つの原則
  15. 登園・登校への対応
  16. 園・学校との連携
  17. 薬物療法について
  18. 保護者の方自身のケア
  19. よくある心配事Q&A
  20. 和光医院での診療について

1. 分離不安とは——本来は正常な発達です

まず、大前提をお伝えします。

分離不安そのものは、健全な発達の一部です。

生後半年を過ぎた赤ちゃんが、保護者の姿が見えなくなると泣く——これは、特定の人との愛着が形成された証拠であり、正常な発達です。

何が問題になるのか

問題になるのは、

  • 年齢に見合わないほど強い
  • 長期間続いている
  • 生活に明らかな支障が出ている

——この3つが揃った場合です。

「不安があること」ではなく、「その程度と持続、生活への影響」で判断します。


2. 発達段階としての分離不安【比較表】

時期 正常な分離不安の様子
生後6〜8か月頃 人見知りが始まり、保護者を求めるようになる
10〜18か月頃 最も強い時期。 姿が見えないと泣く
2〜3歳頃 徐々に軽減。「必ず戻ってくる」ことを理解し始める
3〜5歳 入園時に一時的に強まることがあるが、数週間で慣れることが多い
学童期以降 通常は目立たなくなる

一時的に強まる場面

次のような時期に、一時的に不安が強まるのは自然なことです。

  • 入園・入学
  • 進級、クラス替え
  • 引っ越し
  • きょうだいの誕生
  • 長期休暇明け

多くは数週間で落ち着きます。

問題は、それが落ち着かず、長く続く場合です。


3. 【最重要】いつから「症」になるのか

診断において重視されるのは、次の点です。

① 発達段階に見合わない

「その年齢の子どもとしては、明らかに強すぎる」

3歳児が母親を求めるのと、小学3年生がトイレまでついてくるのとでは、意味が異なります。

② 期間

子どもの場合、4週間以上続いていることが目安とされます。

入園直後の一時的な不安は、これに当たりません。

③ 生活への支障

  • 登園・登校できない
  • 保護者が仕事に行けない
  • 一人で寝られず、家族全員の睡眠が損なわれる
  • 友達の家に行けない、行事に参加できない
  • 本人が強く苦しんでいる

この3つが揃ったとき、治療の対象として考えます。


4. 分離不安症の主な症状【比較表】

症状 具体的な様子
分離時の過剰な苦痛 離れる予定を告げるだけで泣く、パニックになる
愛着対象を失う心配 「ママが死んじゃったらどうしよう」「事故に遭うかも」
分離につながる出来事への心配 迷子、誘拐、災害への強い恐れ
登園・登校しぶり 離れることへの恐怖から行けない
一人でいられない 家の中でもついて回る。トイレ、お風呂まで
一人で寝られない 添い寝を強く求める、夜中に起きて確認しに来る
分離をテーマにした悪夢 離ればなれになる夢を繰り返し見る
身体症状 分離が予測される場面での、頭痛・腹痛・吐き気・嘔吐

これらのうち複数が、4週間以上続いている場合、分離不安症を考えます。

「後追い」が続いている場合

家の中でトイレやお風呂までついてくる——これは幼児期には自然ですが、学童期でも続いている場合は、評価の対象になります。


5. 年齢別の現れ方【比較表】

年齢 特徴的な現れ方
未就園児 後追い、激しい人見知り、預けると泣き続ける
保育園・幼稚園 登園時に泣き叫ぶ、預かり時間中も落ち着かない、行事に参加できない
小学校低学年 登校しぶり、腹痛・頭痛の訴え、保健室に行きたがる、一人で寝られない、宿泊行事に参加できない
小学校高学年 「病気になったらどうしよう」という不安として現れることも、友達の家に泊まれない
中学生以降 不登校の形をとることが多い。表面上は「学校が嫌」と表現される

年齢が上がるほど、見えにくくなります

低学年までは「ママがいい」と直接表現されます。

しかし高学年以降は、本人も「甘えている」と思われたくないため、別の理由を口にします。

  • 「学校がだるい」
  • 「友達とうまくいかない」
  • 「なんとなく行きたくない」

その背景に、実は分離への不安があることは少なくありません。


6. 【重要】身体症状として現れます

分離不安症の子どもは、「不安だ」とは言いません。

代わりに、身体の症状を訴えます。

典型的なパターン

  • 朝、登園・登校の直前になると
  • 腹痛、頭痛、吐き気を訴える
  • 実際に嘔吐することもある
  • しかし、休むことが決まると、症状が消える
  • 休日は元気

「仮病」ではありません

この経過を見ると、多くの保護者が「嘘をついている」と考えます。

しかし、これは仮病ではありません。

強い不安は、実際に身体症状を引き起こします。 大人でも、緊張するとお腹が痛くなることがあります。それと同じ仕組みが、より強く働いているのです。

「休むと治る」のは、不安の原因(分離)が取り除かれるからです。

だから、まず小児科を受診されます

腹痛や頭痛で小児科を受診し、「異常なし」と言われる——このパターンが非常に多くみられます。

「異常なし」は「問題なし」ではありません。

心理的な背景を含めた評価が必要です。


7. 登園しぶり・登校しぶりとの関係

分離不安症は、低学年の登校しぶりの重要な背景です。

よくある経過

  1. 入学、進級、長期休暇明けなどをきっかけに
  2. 「学校に行きたくない」と言い始める
  3. 朝、腹痛・頭痛を訴える
  4. 無理に連れて行くと、教室で泣き続ける
  5. 保護者が離れられず、付き添い登校になる
  6. 保護者の負担が限界に達する

「学校が嫌」ではないことも

保護者と離れることが不安なのであって、学校そのものが嫌なわけではない——このケースがあります。

見分けのヒント

  • 家に保護者がいる休日は元気
  • 保護者が一緒なら、学校にいられる
  • 学校での出来事について、具体的な不満がない
  • 保護者が家を空ける予定があると、より不安が強まる

この場合、学校側の問題を探しても解決しません。 分離への不安そのものへの対応が必要です。

不登校全般については、当院ブログ「不登校——『甘え』でも『親のせい』でもありません」もあわせてご覧ください。


8. 併存・鑑別を確認すべき状態【比較表】

状態 確認のポイント
他の不安症 社交不安症、全般性不安症などの併存
場面緘黙 園や学校で話せない。分離不安と併存しやすい
ASD(自閉スペクトラム症) 変化への不安、感覚過敏。環境への適応困難が背景
ADHD 集団での失敗体験の蓄積
うつ状態 意欲低下、楽しめない
起立性調節障害 朝起きられない。休日も同様
パニック症 突然の動悸・息苦しさの発作
いじめ・学校での問題 実際に学校で困りごとがないか、必ず確認します
家庭内の変化 引っ越し、離婚、死別、保護者の病気

学校で実際に何かが起きていないか

「分離不安だろう」と決めつける前に、学校での状況を必ず確認します。

いじめ、対人トラブル、担任との関係、学習の困難——これらが背景にあれば、そちらへの対応が必要です。

ASDが背景にあることも

集団生活そのものが強い負荷になっている場合、保護者から離れることへの不安として現れることがあります。

この場合、分離不安への対応だけでは不十分で、特性に応じた環境調整が必要になります。

発達特性については、当院ブログ「『発達障害かもしれない』と思ったら」もご覧ください。


9. 原因——気質と環境が重なります

もともとの気質

  • 不安になりやすい気質(新しい環境に慎重、緊張しやすい)
  • 家族に不安症のある方がいることも

環境的なきっかけ

  • 入園、入学、進級、引っ越し
  • きょうだいの誕生
  • 保護者の病気や入院
  • 家族の死別、ペットの死
  • 両親の不和、離婚
  • 災害や事故のニュースに触れた
  • 長期休暇による生活リズムの変化

「失う経験」が引き金になります

身近な人の病気、入院、死別——こうした経験の後に、分離不安が強まることは珍しくありません。

「大切な人がいなくなるかもしれない」という現実を知ったことが、不安の核になっています。


10. 【重要】「親のせい」ではありません

保護者の方が最も自分を責める点です。

「甘やかしたから」ではありません

分離不安症は、しつけの失敗によって生じるものではありません。

生まれ持った気質と、環境の変化が重なって生じます。

ただし、対応によって経過は変わります

原因は保護者にありませんが、対応の仕方は経過に影響します。

これは「責任がある」という意味ではなく、**「できることがある」**という意味です。

保護者の不安は、伝わります

これは知っておいていただきたい点です。

  • 保護者自身が離れることに強い不安を感じている
  • 「かわいそう」という気持ちが強い
  • 別れ際に、保護者のほうが泣きそうになる
  • 何度も振り返る、なかなか離れられない

子どもは、保護者の表情や態度から「ここは危険な場所だ」と学習します。

保護者が「大丈夫」という態度を示せることが、実は最も効果的な支援になります。

だからこそ、保護者自身の不安へのケアも、治療の一部です。


11. 治療①:心理教育

まず、本人とご家族が仕組みを理解することから始まります。

共有する内容

  • 不安そのものは、誰にでもある自然な感情であること
  • 不安は、必ず時間とともに下がること
  • 避けると、次はもっと不安になること
  • 少しずつ慣れることで、不安は減っていくこと
  • 甘えでも、しつけの失敗でもないこと

本人への伝え方

年齢に応じて、不安を「外在化」する方法が有効です。

「心配虫がまた騒いでるね」「不安モンスターが来たね」

このように、不安を本人自身から切り離して扱うことで、

  • 「自分がダメなんだ」という自責が減る
  • 本人と家族が一緒に不安と戦う構図になる

これは、治療の入り口としてとても有効です。


12. 治療②:段階的に慣れていく【比較表】

分離不安症の治療の中心は、「少しずつ離れる練習」です。

基本の考え方

避け続ける限り、「離れても大丈夫だった」という経験ができません。

逆に、短い分離を成功させることを積み重ねると、不安は着実に減ります。

段階の例(家庭内から)

段階 内容
1 同じ部屋で、少し離れた場所にいる
2 別の部屋にいる(声は聞こえる)
3 別の部屋で、5分間声をかけない
4 家の中で姿が見えない状態を10分
5 保護者が短時間(10分)外出する
6 30分の外出
7 祖父母など、別の大人と留守番
8 半日の分離

進め方の原則

  • 本人が「これならできそう」と思える段階から
  • 成功したら、必ず認める(大げさすぎない程度に)
  • 失敗しても責めない。 一段階戻ってやり直す
  • 急がない

「頑張れば一気にできる」という進め方は、失敗体験になり、かえって後退します。


13. 【最重要】やってはいけない対応【比較表】

この章が、この記事で最もお伝えしたい内容です。

やってしまいがちな対応 なぜ問題か
こっそりいなくなる 最悪の対応です。 「目を離すと消える」と学習し、不安が激増します
「すぐ帰ってくる」と嘘をつく 約束が守られないと、信頼が失われます
別れ際が長い 何度も抱きしめ、なかなか離れないと、不安が高まります
無理やり引き離す 恐怖体験になり、次はもっと激しくなります
「泣かないの」と叱る 不安を否定され、自己否定につながります
「置いていくよ」と脅す 見捨てられる恐怖を利用する対応は、最も避けるべきです
不安がるので、全部やめる 回避が強化され、症状が固定します
保護者が不安そうにする 「ここは危険」というメッセージになります

「こっそりいなくなる」が最も危険です

泣かせずに済むので、多くのご家庭で行われています。

しかし、これによって子どもは、

「目を離した隙に、大切な人は消えてしまう」

と学習します。

その結果、片時も目を離せなくなり、トイレやお風呂までついてくるようになります。

短期的には楽でも、長期的には確実に悪化させます。


14. 【最重要】上手な別れ方——5つの原則

では、どうすればよいのか。具体的にお伝えします。

① 必ず「行ってきます」を言う

黙って消えない。 これが絶対の原則です。

② 別れは、短く、明るく

長い別れは、不安を大きくします。

  • 抱きしめるのは一度だけ
  • 「行ってきます、また後でね」と明るく
  • さっと離れる

冷たいようですが、これが最も優しい方法です。

③ 「いつ戻るか」を具体的に伝える

時計の読めない年齢なら、生活の出来事で伝えます。

  • 「おやつを食べた後にお迎えに来るよ」
  • 「お昼寝から起きたら来るよ」

そして、必ず守ってください。

④ 別れの儀式を決める

毎回同じことをすると、見通しが立ち、安心につながります。

  • ハイタッチをして別れる
  • 決まった言葉を言う
  • 窓から手を振る

⑤ 「お守り」を持たせる

保護者を思い出せるものを持たせます。

  • 家族の写真
  • 保護者のハンカチ
  • 小さなぬいぐるみ
  • お守りとして渡した小さな石

**「これを持っていれば、ママとつながっている」**という感覚が支えになります。

そして、戻ったときに

「ちゃんと帰ってきたね」と、約束が守られたことを確認します。

この積み重ねが、「離れても、必ず戻ってくる」という確信を育てます。


15. 登園・登校への対応

完全に休ませ続けることは避けます

行かない期間が長くなるほど、戻るハードルは上がります。

ただし、無理やり連れて行くことも、恐怖体験になります。

現実的な進め方

段階 内容
1 門まで一緒に行く
2 教室まで一緒に行き、すぐ帰る
3 短時間だけ在室し、迎えに行く
4 午前中だけ
5 給食まで
6 通常の下校時刻まで

「今日はここまで」と、あらかじめ決めておくことが重要です。

「行けたら一日いなさい」ではなく、「今日は2時間で迎えに来る」と約束し、必ず守る。

予測できることが、不安を減らします。

付き添い登校について

一時的な手段としては有効です。

ただし、長期化すると、保護者の生活が成り立たなくなります。

「いつまで、どのように減らしていくか」を、最初から計画に入れておくことが大切です。


16. 園・学校との連携

お願いしたい配慮

  • 別れ際に、先生が受け止めてくれる体制
  • 泣いていても、園・学校側が落ち着いて対応する
  • 「泣いていたのは最初の5分だけでした」といった情報の共有
  • 保健室・別室の利用
  • 行事への部分参加を認める
  • 段階的な登校計画への協力

「その後どうだったか」を教えてもらう

これは非常に重要です。

多くの子どもは、保護者と別れた後、意外と早く落ち着きます。

「別れて10分後には、普通に遊んでいました」——この情報を保護者が知ることで、保護者自身の不安が下がります。

そして、保護者の安心は、確実に子どもに伝わります。

当院では、必要に応じて園・学校向けの意見書を作成しています。


17. 薬物療法について

分離不安症の治療において、薬物療法は中心ではありません。

基本は心理的なアプローチです

  • 心理教育
  • 段階的な分離の練習
  • ご家族への支援
  • 環境調整

これらで多くのお子さまが改善します。

薬を検討する場面

  • 不安が非常に強く、練習にすら取り組めない
  • 併存するうつ状態や、他の不安症が重い
  • 生活が完全に停止している

この場合、慎重な判断のうえで薬物療法を検討することがあります。

日本では、小児の不安症に対して保険適用のある薬剤は限られています。 使用する場合は、必要性を十分に検討し、ご説明したうえで判断します。

「まず薬」ではありません。


18. 保護者の方自身のケア

この章を、あえて設けます。

分離不安のお子さまを支えるご家族は、極めて消耗しやすい立場にあります。

  • 一人になる時間がまったくない
  • 仕事に行けない、辞めざるを得なくなる
  • 買い物や通院すら難しい
  • トイレやお風呂にも一人で入れない
  • きょうだいの世話が十分にできない
  • 周囲から「甘やかしすぎ」と言われる
  • 自分を責める

「保護者が休める時間」を治療計画に入れます

保護者が疲弊すれば、穏やかな態度を保てなくなります。

そして、保護者の緊張は、子どもの不安をさらに高めます。

つまり、保護者が休めることは、子どもの治療そのものです。

  • 家族で役割を分担する
  • 一時預かり、ファミリーサポートなどの活用
  • 短時間でも、一人になる時間を確保する

ご家族だけでのご相談も承っています

本人を連れてくることが難しい場合でも、まずご家族だけでご相談いただけます。

関わり方が変わることで、状況が動き始めることは少なくありません。


19. よくある心配事Q&A

Q. 甘やかしすぎたからでしょうか?

A. 違います。 分離不安症は、生まれ持った気質と環境の変化が重なって生じます。しつけの失敗ではありません。ただし、対応の工夫によって経過は変わります。

Q. こっそり出かけたほうが、泣かせずに済むのですが。

A. 最も避けていただきたい対応です。 「目を離すと消える」と学習し、片時も離れられなくなります。必ず「行ってきます」と伝え、短く明るく別れてください。

Q. 朝だけお腹が痛いと言います。仮病ではないですか?

A. 仮病ではありません。 強い不安は、実際に身体症状を引き起こします。休むと治るのは、不安の原因が取り除かれるからです。「嘘をついている」と責めないでください。

Q. 無理にでも学校に行かせるべきですか?

A. 無理やりは恐怖体験になります。 ただし、完全に休み続けると戻りにくくなります。「今日はここまで」と決めて、少しずつ時間を延ばすという進め方をおすすめします。

Q. 何歳までなら正常な範囲ですか?

A. 年齢だけでは決まりません。 発達段階に見合わない強さで、4週間以上続き、生活に支障が出ている——この3点で判断します。気になる時点でご相談ください。

Q. 一人で寝られません。添い寝を続けてよいですか?

A. 一時的には構いません。ただし、段階的に距離を広げていく計画を立てることをおすすめします。いきなり一人にするのではなく、部屋にいる→ドアの近く→声だけ、と少しずつ進めます。

Q. 付き添い登校をしていますが、いつまで続ければよいですか?

A. 最初から「減らしていく計画」を立てることが大切です。 「行けるようになったら考える」では、長期化しがちです。診察の中で、具体的な段階をご提案します。

Q. 上の子のときは何もなかったのに、なぜでしょうか?

A. 気質は、きょうだいでも異なります。 同じ育て方をしても、不安の感じやすさには個人差があります。ご自身の育て方を疑う必要はありません。

Q. 私自身も、子どもと離れるのが不安です。

A. とても自然なお気持ちです。 そして、その不安は子どもに伝わります。保護者ご自身の気持ちについても、診察でお話しいただけます。 ご家族を支えることも、治療の一部だと考えています。


20. 和光医院での診療について

名古屋市千種区にある**和光医院(児童精神科・精神科・心療内科)**では、分離不安症のご相談に対応しています。

当院での対応内容

  • 分離不安症の評価(発達段階に見合った範囲かどうかの判断)
  • 他の不安症・場面緘黙・ASD・うつ状態など、併存状態の確認
  • 学校・園での実際の状況の確認(いじめ等の要因の除外)
  • 身体症状の評価(腹痛・頭痛の背景の確認)
  • 起立性調節障害など、身体疾患との鑑別
  • 本人・ご家族への心理教育
  • 段階的な分離の計画づくり
  • 具体的な「別れ方」の指導
  • 付き添い登校からの段階的な移行計画
  • 園・学校向けの意見書の作成、連携
  • 必要な場合の薬物療法(慎重な判断のもとで)
  • 保護者の方の心理的サポート
  • ご家族のみでのご相談

こんな方はぜひご相談ください

  • 登園・登校時に、毎朝泣き叫んで離れられない
  • 家の中でも、トイレやお風呂までついてくる
  • 一人で寝られず、家族の睡眠が保てない
  • 朝になると腹痛・頭痛を訴えるが、休むと治る
  • 「ママが死んじゃったらどうしよう」と本気で心配している
  • 友達の家や宿泊行事に参加できない
  • 付き添い登校が続き、限界を感じている
  • 「甘やかしすぎ」と言われ、対応に迷っている
  • 保護者が仕事や用事に行けない状態が続いている
  • こっそり出かける以外に方法が分からない

「分離不安のご相談で、私たちが最初にお伝えするのは『こっそりいなくならないでください』ということです。泣かせずに済むので多くのご家庭でされていますが、これが最も症状を悪化させます。目を離すと消える——そう学習した子どもは、片時も離れられなくなります。必ず『行ってきます』と伝え、短く明るく別れる。冷たいようですが、これが最も優しい方法です。そして、保護者の方が休めることも、治療の一部です。一人になる時間がまったくない状態で、穏やかな態度を保つことはできません。ご家族だけでも構いません。まずはご相談ください。」


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子どものためのメンタルクリニック|医療法人永朋会 和光医院

診療科目: 児童精神科・精神科・心療内科

発達障害(ASD・ADHD)、不登校、起立性調節障害、不安症、パニック症、チック症、強迫症、うつ症状など、お子さまから成人の方まで幅広く診療しております。

名古屋市千種区の児童精神科専門クリニック・和光医院では、お子さまのこころの健康を専門スタッフが丁寧にサポートします。受診のご相談・ご予約はホームページまたは公式LINEより承っております。

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患者様へのご案内

  • 明細書について:当院では、療養費規則に基づき明細書の発行を無料で行っています。
  • 一般名による処方について:後発医薬品が存在する場合は、商品名ではなく一般名(有効成分名)で処方することがあります。
  • 医療情報の活用について:当院では、安心な医療を提供する為、オンライン資格確認や電子処方箋データ等の情報を活用して診療を行っています。