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自律神経失調症とは?原因・症状・治療をわかりやすく解説
自律神経失調症とは?原因・症状・治療をわかりやすく解説
名古屋市千種区・児童精神科専門クリニック 和光医院
自律神経失調症とは
自律神経失調症は、病名として使われることもありますが、厳密には「検査で大きな異常が見つからないのに、体の不調が続く状態」を指す**状態名(診断名というより“説明の言葉”)**として用いられることが多い言葉です。
自律神経とは、私たちが意識しなくても働いている体の調整システムで、主に次の2つがバランスを取りながら働いています。
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交感神経:活動・緊張・集中(アクセル)
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副交感神経:休息・回復・消化(ブレーキ)
このバランスが崩れると、体は“検査上は問題ないのにしんどい”状態になり、さまざまな症状が出ます。
子ども・思春期で多い症状
自律神経の不調は、子どもや思春期では特に生活リズム・学校ストレス・発達特性などと強く関係することがあります。
よくある身体症状
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頭痛、腹痛、吐き気
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めまい、立ちくらみ
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動悸、息苦しさ
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手足の冷え、発汗
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倦怠感、疲れやすい
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食欲低下、下痢・便秘
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微熱が続く感じ
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朝起きられない、午前中が特にしんどい
心の症状(併発しやすい)
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不安、緊張、イライラ
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気分の落ち込み
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集中力低下
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パニック様の発作
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寝つきが悪い/眠りが浅い
「自律神経失調症」の背景にあることが多い原因
自律神経は、心と体の影響を強く受けます。原因は1つとは限らず、複数が重なっていることが多いです。
1) 生活リズムの乱れ
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夜更かし、スマホ・ゲームの長時間
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休日の寝だめ(体内時計がズレる)
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朝食抜き、運動不足
2) ストレス(学校・家庭・対人関係)
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学校でのプレッシャー、いじめ・からかい
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部活・習い事の負担
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家庭内の緊張、環境変化
3) 思春期の体の変化
成長期はホルモン変動が大きく、自律神経が揺れやすい時期です。
4) 発達特性(ASD/ADHDなど)との関連
感覚過敏、こだわり、対人の疲れやすさ、過緊張などが続くと、**“常にアクセルが踏まれた状態”**になり、自律神経症状として現れることがあります。
5) 不安症・うつ状態・適応障害などの併存
心の不調が体に出るタイプは珍しくありません。
「気のせい」ではなく、脳と体の連動として起こります。
まず大事:見逃してはいけない病気のチェック
「自律神経失調症」と言われる前に、本当に大切なのは、他の病気が隠れていないかを確認することです。
症状によっては、
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貧血
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甲状腺の異常
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低血糖
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感染症
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起立性調節障害(OD)
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心臓の不整脈
などを念頭に評価します。
特に子どもでは、**起立性調節障害(OD)**が背景にあることも多く、
「朝起きられない」「立ちくらみ」「動悸」「午前中がつらい」などが目立つ場合は重要な鑑別です。
治療の基本方針(和光医院での考え方)
自律神経の不調は、薬だけで一気に治すというより、
生活・環境・心理・必要に応じて薬を組み合わせて整えていくのが現実的です。
1) 生活リズムの再構築(最重要)
自律神経は「体内時計」と密接です。基本はここからです。
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起床時刻を固定(休日も大きくずらさない)
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朝の光を浴びる(カーテンを開けるだけでも)
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朝食を少量でもよいので入れる
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夕方以降のカフェインを避ける
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入眠1時間前はスマホ・ゲームを切る
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軽い運動(散歩、ストレッチ)を習慣にする
※大切なのは「完璧」ではなく「続けられる形」にすることです。
2) ストレス要因の整理と環境調整
症状が続くと「休んではいけない」「迷惑をかける」などの不安が増え、さらに自律神経が乱れます。
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学校との調整(登校時間の工夫、保健室登校、課題量調整)
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感覚過敏への配慮(音・光・人混み)
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過緊張が強い子は予定を詰めすぎない
3) 心理的アプローチ
子どもの場合は、本人だけでなく保護者の関わり方も大切です。
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不調を「怠け」扱いしない(脳と体の反応として理解)
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症状に合わせた“できた経験”を増やす
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不安が強い場合は認知行動療法的アプローチを検討
4) 薬物療法(必要な場合)
薬は「自律神経を直接治す」というより、
睡眠・不安・胃腸症状・頭痛などを整える目的で用いることが多いです。
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睡眠が乱れている:睡眠を整える薬
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不安・緊張が強い:不安を下げる薬(慎重に)
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吐き気・腹痛が強い:胃腸症状を和らげる薬
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頭痛が頻繁:頭痛治療(予防薬を含む)
※子どもは副作用が出やすいこともあるため、当院では少量から丁寧に調整します。
家庭でできるセルフケア(実践しやすい形)
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朝:カーテンを開けて光を入れる、コップ1杯の水
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昼:10分でも外に出る(散歩)
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夜:入浴(ぬるめ)→ストレッチ→スマホOFF
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週:できる範囲で運動(“疲れ切る”までやらない)
「一気に元に戻す」よりも、波を小さくしていくイメージが大切です。
受診の目安
次のような場合は、一度ご相談ください。
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頭痛・腹痛・吐き気が続き、生活に支障がある
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朝起きられず登校が難しい
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めまい・動悸・息苦しさが繰り返す
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不安や落ち込みが強い
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家族としてどう対応してよいか分からない
まとめ
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自律神経失調症は「検査で大きな異常がなくても続く不調」を説明する言葉として使われることが多い
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子どもでは、生活リズム・ストレス・思春期変化・発達特性・不安などが影響しやすい
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治療は、生活リズムの調整+環境調整+心理的サポート+必要に応じて薬が基本
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「怠け」ではなく、体の調整システムが疲れている状態。丁寧に整えることが回復の近道
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