名古屋市千種区 児童精神科のカウンセリング・精神科・心療内科 名古屋市千種区 児童精神科のカウンセリング・精神科・心療内科 和光医院

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2026.06.06ブログ

トゥレット症候群とは? 診断と治療について 

トゥレット症候群とは?

診断と治療について

名古屋市千種区の児童精神科専門クリニック 和光医院

「まばたきが止まらない」
「咳払いを何度もする」
「突然声を出してしまう」
「本人はやめたいのにやめられない」

このような症状が続いている場合、トゥレット症候群(Tourette症候群)の可能性があります。

トゥレット症候群は子どもの頃に発症することが多く、周囲から「わざとやっている」「癖だからやめなさい」と誤解されることも少なくありません。

しかし実際には脳機能の特性によって起こる神経発達症の一つであり、本人の意思だけで完全に止めることは困難です。

今回はトゥレット症候群の症状、診断、治療について詳しく解説します。


トゥレット症候群とは?

トゥレット症候群とは、

複数の運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上続く疾患

です。

チックとは、

  • 自分では止めにくい
  • 突然出る
  • 短時間で繰り返す

不随意運動や発声のことを指します。

多くは小児期に発症し、

  • 5~10歳頃に発症
  • 10~12歳頃にピーク
  • 思春期以降に軽快

することが多いとされています。


チックとは?

運動チック

体の動きとして現れるものです。

単純運動チック

  • まばたき
  • 顔をしかめる
  • 首振り
  • 肩すくめ
  • 鼻をピクピクさせる

複雑運動チック

  • 飛び跳ねる
  • 特定の動作を繰り返す
  • 物を触る
  • 他人の動作を真似する

音声チック

声や音として現れます。

単純音声チック

  • 咳払い
  • 鼻鳴らし
  • 喉鳴らし
  • うなり声

複雑音声チック

  • 単語を繰り返す
  • 相手の言葉を繰り返す
  • 不適切な言葉を発する

トゥレット症候群の原因

原因は完全には解明されていませんが、

脳内の

  • ドーパミン
  • ノルアドレナリン

などの神経伝達物質の働きの異常が関与すると考えられています。

また、

  • 遺伝的要因
  • 環境要因

も関与すると考えられています。

親の育て方や本人の性格が原因ではありません。


トゥレット症候群の特徴

緊張で悪化する

  • 発表
  • テスト
  • 人前

などで増えることがあります。


リラックスすると減る

  • 好きなゲーム
  • 趣味
  • 集中している時

には少なくなることがあります。


我慢できることがある

短時間なら我慢できる場合があります。

しかし、

強く我慢すると後から反動で増えることがあります。


ADHDやASDとの関係

トゥレット症候群では、

ADHD

  • 不注意
  • 多動性
  • 衝動性

を伴うことがあります。

約半数以上で認められるとされています。


ASD

  • 対人関係の苦手さ
  • こだわり

を併存することがあります。


OCD(強迫症)

  • 確認行為
  • こだわり

も比較的高頻度にみられます。


診断基準

DSM-5では、

①複数の運動チック

②1つ以上の音声チック

が存在する


③症状が1年以上持続


④18歳以前に発症


⑤薬剤や他疾患によるものではない

以上を満たした場合に診断されます。


検査は必要?

診断は基本的に問診と診察で行います。

必要に応じて

  • 発達検査
  • 知能検査
  • ADHD評価
  • ASD評価

を行います。

脳MRIや脳波検査は通常不要ですが、

症状によっては実施することがあります。


治療について

①まずは経過観察

軽症の場合、

治療を行わなくても自然軽快することがあります。

そのため、

  • 学校生活
  • 家庭生活

への影響が少なければ経過観察となります。


②環境調整

非常に重要です。

やってはいけないこと

  • やめなさいと言う
  • 注意する
  • 叱る

これらは症状を悪化させることがあります。


大切なこと

  • 理解してあげる
  • 安心できる環境を作る
  • 学校へ説明する

ことです。


③行動療法

CBIT(Comprehensive Behavioral Intervention for Tics)

という治療法があります。

内容

  • チックが出そうな感覚を理解する
  • 代替行動を練習する

ことで症状改善を目指します。

近年非常に有効性が示されています。


④薬物療法

日常生活への影響が強い場合に行います。

α2作動薬

  • グアンファシン(インチュニブ)

ADHD合併例で有効なことがあります。


抗精神病薬

  • アリピプラゾール
  • リスペリドン

など

チックを抑える効果があります。


OCD合併例

必要に応じて

  • SSRI

を使用することがあります。


学校での対応

学校の先生に

  • わざとではない
  • 注意しても改善しない

ことを理解してもらうことが重要です。

特に

  • 発表
  • テスト
  • 静かな環境

で症状が目立つ場合があります。

配慮を受けることで学校生活が大きく改善することがあります。


予後

多くのお子さんは、

思春期以降に症状が軽くなります。

成人まで強く残るケースは一部です。

早期に適切な支援を受けることで、

学校生活や社会生活への影響を最小限にすることができます。


まとめ

トゥレット症候群は、

複数の運動チックと音声チックが続く神経発達症です。

本人の意思や性格の問題ではありません。

  • ADHD
  • ASD
  • 強迫症

を伴うことも多く、総合的な評価が重要です。

和光医院では、児童精神科専門クリニックとして、トゥレット症候群、チック症、ADHD、ASD、不登校、不安症などの診療を行っています。

お子さまのチック症状でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

 

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