2026.10.14ブログ
厚木市で給食を食べるのがつらいお子さまへ|児童精神科に相談する目安

給食の時間だけつらそうなお子さまはいませんか
学校では元気に見えるのに、給食の時間が近づくと表情が硬くなる、食べ始めるまでに時間がかかる、残すことを強く気にする、給食の日は登校をしぶる――このような様子に、保護者の方が心配を抱くことがあります。
給食を食べられないことだけで、特定の病気や発達障害と決まるわけではありません。食欲の波、体調、食べ慣れない献立、教室のにおいや音、周囲の視線、時間内に食べなければならない焦り、友人関係など、複数の要因が重なることがあります。一方で、つらさを我慢し続けると、昼休みや午後の授業まで緊張が続き、学校生活全体への負担につながることもあります。
給食がつらくなる背景は一つではありません
教室の環境や感覚的な負担
配膳のにおい、食器や話し声の音、席の近さ、食材の見た目や食感などが強い負担になるお子さまもいます。感覚の感じ方には個人差があり、発達特性が関係する場合もあれば、その日の疲れや緊張によって苦手さが強まる場合もあります。好き嫌い、わがままと急いで決めつけず、どの場面で困りやすいのかを丁寧に見ていくことが大切です。
「残してはいけない」という不安
量を食べ切れないことや、周囲と同じように食べられないことを心配して、給食の時間そのものが苦痛になることがあります。過去に急かされた、からかわれたと感じた経験がきっかけとなることもあります。食べられる量には日による変化もあり、無理に完食を求めることが不安を強める場合があります。
学校生活の緊張が給食に表れることも
クラス替え後の関係づくり、秋の行事による疲れ、学習面の負担など、学校生活で抱えている緊張が、比較的自由度の低い給食時間に表れることがあります。朝は問題なく登校していても、特定の時間帯だけに不調が集中することはあります。給食の問題だけとして切り離さず、睡眠、朝の様子、休み時間、帰宅後の疲れ方もあわせて確認しましょう。
家庭で確認したいポイント
- つらくなるのは、献立、におい、音、席、配膳、食べる量など、どの要素か
- 学校以外の食事では、どの程度食べられているか
- 給食前後に腹痛、吐き気、動悸、涙もろさなどがないか
- 残食への不安、友人とのやり取り、先生との関係で気になることがないか
- 体重の変化、脱水、強いだるさなど身体面の変化がないか
「どうして食べられないの」と理由を求め続けるよりも、「給食の時間のどこが一番大変かな」「今日はどこまでならできそうかな」と、困りごとを小さく言葉にできるように関わることが役立つ場合があります。食べられた量だけで評価せず、教室にいられた、ひと口試せた、安心して先生に伝えられたといった過程にも目を向けましょう。
児童精神科への相談を考える目安
給食への苦手さが続き、登校しぶり、不眠、気分の落ち込み、強い不安、腹痛や吐き気などを伴う場合は、こころの負担を整理するために相談を検討してよいでしょう。また、家庭での食事にも影響が広がっている、食べることへの恐怖が強い、体重減少や水分摂取の低下がみられる場合は、早めの対応が大切です。急な体重減少、ぐったりしている、飲水も難しいなど身体状態が心配なときは、医療機関へ速やかに相談してください。
児童精神科では、給食での様子だけでなく、お子さまの成長の経過、家庭や学校での過ごし方、気分や不安、感覚の感じ方などを総合的にうかがいます。診断名を急いで決めるのではなく、何が負担になっているのか、日常生活でどのような調整が考えられるのかを一緒に整理していきます。
よくある質問
Q. 偏食があるだけでも相談してよいですか?
A. 相談できます。特定の食材が苦手でも生活に大きな支障がなければ経過を見られることもありますが、不安や学校生活への影響が大きい場合は、背景を整理することに意味があります。
Q. 学校にはどのように伝えればよいですか?
A. 「食べないように見える」ことだけでなく、負担になりやすい場面、本人が安心しやすい関わり、体調面の変化を、可能な範囲で共有するとよいでしょう。お子さまを責めず、家庭と学校で様子を見守る視点をそろえることが大切です。
Q. 本人が受診を嫌がる場合はどうしたらよいですか?
A. 「食べられるようにするため」と限定せず、「学校で疲れることを整理する場所」「困っていることを話してよい場所」と伝える方法があります。保護者の方が先に困りごとを整理しておくことも、受診準備の一つになります。
初診は電話 046-280-6257。再診は電話または公式予約システム。



