2026.10.19ブログ

厚木市で保健室登校・早退が続くお子さまへ|児童精神科に相談する目安

秋の学校で、保健室登校や早退について保護者と相談する児童精神科のイメージ

二学期が進み、行事や定期試験、クラス内の役割などが重なる時期です。「教室には入りにくいが保健室なら行ける」「朝は登校するものの、体調不良を訴えて早退することが増えた」と心配される保護者の方もいるかもしれません。

保健室を利用すること自体は、子どもが学校で安心できる場所を確保するための大切な手段になり得ます。一方で、その状態が続く、本人のつらさが強い、家庭での生活にも影響が出ている場合には、背景を急がず整理することが役立つことがあります。きもとメンタルクリニックでは、心療内科・精神科・児童精神科として、お子さまの学校生活に関する相談を受けています。

保健室登校や早退が増えるときに起きていること

教室に入りづらくなる理由は一つとは限りません。友人関係、授業のペース、集団の音や雰囲気、失敗への心配、先生とのやり取り、行事への負担など、学校内のさまざまな要素が重なることがあります。発熱、頭痛、腹痛、吐き気、だるさなどの身体症状として現れることもあります。

また、睡眠不足や生活リズムの変化、家庭での心配事、発達特性に伴う集団場面の負担などが関係している場合もあります。本人が理由をうまく言葉にできないことも珍しくありません。「なぜ行けないの」と理由を一つに絞ろうとするより、いつから、どのような場面で、どの程度困りやすいのかを丁寧に見ていくことが大切です。

まず確認したい身体面と日常の変化

頭痛や腹痛、動悸、めまいなどがあるときは、こころの負担だけで判断せず、必要に応じて小児科などで身体の病気がないか確認することも重要です。症状が急に強くなった、意識を失う、強い痛みが続くなど、緊急性が心配な場合は速やかに医療機関へ相談してください。

身体面に大きな異常が見つからない場合でも、つらさが「気のせい」になるわけではありません。次のような変化が続いていないか、責めずに観察してみましょう。

  • 登校前や特定の授業・曜日に不調が強くなる
  • 帰宅後にぐったりして、好きだったことにも取り組みにくい
  • 眠る時刻や起きる時刻が大きく変わった
  • 以前よりイライラしやすい、涙もろい、会話が減った
  • 保健室では過ごせても、教室や集団の場面を強く避ける
  • 欠席や早退をめぐって親子の言い争いが増えている

児童精神科で相談できること

受診では、登校状況だけでなく、家庭での様子、睡眠、食事、友人関係、学習上の負担、これまでの育ちや本人の得意・苦手などを、状況に応じて確認します。診断名を急いで決めることが目的ではありません。現在のつらさにどのような要因が関係している可能性があるか、学校生活を続けるうえでどのような調整が考えられるかを整理していきます。

学校との連携や配慮について考える際にも、本人が安心して過ごせる時間や場所をどう確保するか、保健室利用をどのように位置づけるか、無理のない登校の目標をどう置くかなど、個別の状況に合わせた検討が必要です。受診したからといって、直ちに登校方法が決まるわけではありません。お子さまとご家族の負担を見ながら、選択肢を一緒に考えます。

家庭で話すときのポイント

できたことを小さく確かめる

「教室に入れたか」だけで評価すると、本人の負担が大きくなることがあります。「朝に準備できた」「校門まで行けた」「保健室で休めた」など、その日にできたことにも目を向けましょう。

問い詰めず、話せる形を選ぶ

帰宅直後は疲れていることがあります。会話が難しいときは、「今は話さなくて大丈夫」「話したくなったら聞かせてね」と伝え、散歩中や就寝前など、本人が話しやすい時間を待つことも一つの方法です。

大人だけで抱え込まない

保護者の方も対応に迷い、疲れを感じることがあります。担任、養護教諭、スクールカウンセラーなどと情報を共有しながら、必要に応じて医療機関に相談してください。

受診を検討する目安

保健室登校や早退が続き、本人が苦しそうなとき、欠席が増えて生活リズムや家庭での様子にも影響が出ているとき、背景に不安や気分の落ち込み、発達特性などがないか整理したいときは、児童精神科への相談をご検討ください。また、「消えたい」「自分を傷つけたい」といった発言や行動がある、極端に興奮している、食事や水分がとれないなど、緊急の対応が必要と思われる場合は、予約を待たず地域の救急相談窓口や救急医療機関へ相談してください。

よくある質問

Q. 保健室に行けているなら、受診は不要ですか?

A. 保健室で過ごせることは大切な支えになり得ます。ただし、利用が長引くことや本人の負担の強さが気になる場合は、背景や今後の過ごし方を整理するために相談する選択肢があります。

Q. 本人が受診を嫌がっています。

A. 無理に説得すると負担が増すことがあります。「困っている理由を決めつける場ではなく、少し楽に過ごす方法を一緒に考える場」と伝える方法もあります。まず保護者の方が相談できるかを含め、電話でお問い合わせください。

Q. 学校に診断書を出すためだけに受診できますか?

A. 診断書の要否や内容は、診察で状況を確認したうえで判断します。学校に求められている書類や、相談したい配慮の内容があれば、分かる範囲でお持ちください。

保健室登校や早退は、お子さまがつらさを抱えながら学校とのつながりを保とうとしているサインの場合があります。焦って結論を出さず、今の困りごとを整理するところから始めてみませんか。

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