2024.01.05ブログ

分離不安はあるのが当たり前、分離不安障害との連続性について

分離不安はあるのが当たり前、分離不安障害との連続性について


お母さんから離れなれなくなった、すぐに泣く、一人でいられなくなった、など一度はできるようになったのに、できなくなった、不安が強くなった、という相談は結構多いです。

分離不安障害疑い、なんていう主訴で来られる方がでてくるくらい、今はネットで調べてから来院される方、増えたと思います。

子育てでは、むしろまったく手がかからない方が、よくないサインだと思います。
もともと本人の気質的な問題で手がかからない子もいれば、本人のもともとの性格+環境因子で手がかかわらなくなっている子もいます。

しかしいずれも、手がかかるよりも、手がかからない方が、病気としても、病態水準としても、悪いことが多いです。


ですので、分離不安が強い、もしくは強くなった、というのは、非常に強い状態が長期間続くということがなければ、それほど大きな問題ではありません。


いちおう、分離不安障害とは何か、を説明します。


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分離不安障害(Separation Anxiety Disorder)は、一般的には子供や若年層に見られる心の障害の一種で、主に家族や親から離れることに強い不安や恐怖を感じる病態です。この障害は、一般的に幼少期や思春期に現れ、年齢によって症状の表れ方や重症度が異なりますが、大人にも存在する場合があります。

以下は分離不安障害に関する詳細です:

    症状: 分離不安障害の主要な症状は、親や主要なケアギバー(例: 両親、保護者)から離れることに対する過度な不安や恐怖です。これにより、以下のような症状が現れることがあります。
        家族や親から離れることを拒否し、離れる場面で泣き叫んだり、症状が顕著に現れることがあります。
        学校や幼稚園への出席に問題が生じ、学業や社会的活動に支障をきたすことがあります。
        離れている間、不安や心配が継続的に持続し、身体症状(頭痛、腹痛など)や心理的な症状(不安、恐れ、苦しみ)が現れることがあります。

    時間的な要因: 分離不安障害の症状は、一般的に6ヶ月以上にわたり、年齢に応じて症状の特徴が変化します。子供はしばしば新しい環境や人々に適応する際に症状が現れやすく、思春期においては同年齢の友人との離別に対する不安が強まることがあります。

    診断と治療: 分離不安障害は精神医学的な評価によって診断されます。治療には認知行動療法(CBT)や薬物療法が含まれることがあります。CBTは不安の管理やストレスの軽減に役立ち、薬物療法は症状の軽減に対して一部の患者に助けを提供することがあります。
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文章にすればこのような感じですが、基本的には治療はいらない子が多いです。

お母さんが安心して分離不安というものを扱えるようになるだけで、ある程度時間が立てば収まっていきます。

養育者の方も不安の強いタイプで、子どもの不安をうまく扱えなさそうなら、プライセラピー、通常の心理療法を少しいれて、一部の不安を肩代わりすることもやります。


不安というものは、人の間を移動すると考えてください。特に子どもは遠慮なく養育者の方に不安をがんがん当ててきますから、それをうまくうけとれないと、また子供に返ってしまい、不安が収まりません。

4-5歳の一次反抗期のあたりは特に不安強くなるので、そういうものだと覚悟しながら子育てしていただけると、だいぶ粘れるのではないかと思います。
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