2026.10.06ブログ
厚木市で学校のトイレが不安で我慢してしまうお子さまへ|児童精神科に相談する目安


学校ではトイレを我慢してしまい、帰宅するとすぐに駆け込む。休み時間に行くよう促しても「学校のトイレは嫌」と答える。腹痛、便秘、頻尿のような訴えがあり、登校前になると強くなることもあります。
トイレの悩みは人に話しにくく、お子さま自身も理由を言葉にできない場合があります。秋は校外学習、学芸会や文化祭の準備などで普段と異なる時間割になりやすく、トイレへの不安が目立つこともある時期です。身体の病気を確認することが大切である一方、学校での緊張、不安、感覚の苦手さ、周囲の目への心配などが関係していることもあります。
ここでは、学校のトイレを我慢してしまう背景を決めつけずに整理し、児童精神科への相談を考える目安をお伝えします。
「学校のトイレだけ行けない」ときに考えられる背景
同じ「行けない」でも、困りごとの内容は一人ひとり異なります。本人を責めたり、単に怠けやわがままと受け取ったりせず、どの場面で何が負担になっているかを確かめることが出発点です。
周囲の目や音への不安
個室に入る音や排泄時の音を聞かれたくない、からかわれるかもしれない、誰かが近くにいると落ち着かないと感じるお子さまがいます。休み時間の混雑、掃除の時間、授業中に申し出ることへの抵抗なども負担になり得ます。友人関係の変化や、失敗した経験をきっかけに不安が強まることもあります。
におい・音・明るさなどの感覚的な苦手さ
換気扇や流水の音、におい、照明、狭い個室、手を乾かす機器の音などに強い負担を感じる場合があります。発達特性のあるお子さまに限らず、疲労や緊張が重なったときに刺激へ敏感になることもあります。苦手さがあるからといって、それだけで発達障害と判断できるわけではありません。
便秘・頻尿など身体の不調との関係
便が硬くて排便時に痛かった経験、尿意が急に強くなる心配、腹痛への不安などから、トイレそのものを避けることがあります。水分を控えたり、便意を我慢したりすると、便秘や腹痛が続く一因にもなります。排尿痛、血尿、強い腹痛、発熱、急に尿が出にくいなどがあるときは、まず小児科や泌尿器科など身体の診察が必要です。
家庭で把握しておきたいポイント
無理に理由を聞き出すより、「学校のトイレで一番困るのは、いつ・どんなとき?」と具体的に尋ねると、お子さまが話しやすいことがあります。答えたくない様子なら、すぐに説明を求めず、話せるタイミングを待つことも大切です。
- 困るのは学校だけか、外出先や自宅でもあるか
- 我慢するのは尿か便か、どの時間帯か
- 腹痛、便秘、下痢、頻尿、眠りや食欲の変化があるか
- 混雑、音、におい、友人関係、授業中の申し出など、負担になりそうな場面はあるか
- 欠席、遅刻、保健室利用、登校しぶりにつながっていないか
「休み時間に必ず行きなさい」と繰り返すことが、かえって緊張を高める場合もあります。水分や排泄を過度に制限することは避け、身体症状があれば医療機関へ相談してください。
学校と共有できる配慮の例
本人・保護者・学校で状況を共有できると、学校生活の負担を下げる工夫を考えやすくなります。例えば、比較的空いている時間に利用できるようにする、授業中でも合図で退出しやすくする、保健室や使用しやすいトイレの場所を確認するなどです。
ただし、どの方法が合うかは理由や年齢、学校の環境によって異なります。本人の気持ちを置き去りにして一律の対応を決めず、できる範囲から試して振り返ることが重要です。学校への伝え方に迷うときも、診察で状況を整理することがあります。
児童精神科への相談を考える目安
身体面の確認を進めても学校での我慢が続く、トイレの不安から登校や行事への参加が難しくなっている、腹痛・不眠・強い緊張などが重なっている場合は、こころの面も含めて相談を検討できます。また、感覚の苦手さ、対人関係の困難、強いこだわり、注意の偏りなどが学校生活の複数の場面にみられるときは、発達特性も含めた丁寧な見立てが役立つことがあります。
児童精神科では、症状だけで診断を急ぐのではなく、家庭・学校での様子、成長の経過、身体症状、本人の感じ方をうかがい、必要な支援を一緒に整理します。身体の病気との区別や、他科での診療が優先される場合もあります。
よくある質問
Q. 家では問題なくトイレに行けるなら、様子見でよいですか?
A. 一時的な環境の変化で起こることもありますが、我慢が続くと腹痛や便秘、登校への不安につながることがあります。いつから、どの程度、学校生活に影響しているかを確認し、必要に応じて学校や医療機関へ相談してください。
Q. 学校のトイレが苦手なのは発達障害が原因ですか?
A. 感覚の苦手さや環境への適応の難しさが関係することはありますが、トイレの苦手さだけで発達障害とは判断できません。不安、対人関係、身体症状、過去の経験など複数の要因を丁寧にみる必要があります。
Q. 親から学校へ伝えてもよいでしょうか?
A. 本人の意向をできるだけ確かめたうえで、必要な範囲を共有することが大切です。「トイレを我慢しやすく、利用しやすいタイミングを相談したい」といった形で、診断名を前提にせず困りごとを伝える方法もあります。
学校のトイレに関する困りごとは、見えにくい一方で毎日の負担になり得ます。お子さまが安心して学校生活を続けるために、身体面とこころの面の両方から状況を整理していきましょう。
初診は電話 046-280-6257。再診は電話または公式予約システム。



