2024.04.03ブログ

今回は、対人相互性の障害とは他者への興味と連動している、について解説します。

今回は、対人相互性の障害とは他者への興味と連動している、について解説します。


対人相互性の障害

自閉症、自閉性スペクトラム障害、アスペルガー障害、広汎性発達障害、どの疾患だとしても、中核症状として必ず存在していなくてはいけない所見それが対人相互性の障害、です。


対人相互の性の障害とは・・・・

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対人相互性の障害は、他人との相互的な交流や関係構築に問題を抱える心理的または精神的な状態を指します。これには、他人の感情や考えを理解したり、共感したりする能力の欠如、社会的な信号やヒントを読み取ることの困難さ、適切な社会的行動をとることのできなさが含まれます。このような障害は、自閉症スペクトラム障害(ASD)、社会不安障害、境界性人格障害(BPD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)など、様々な精神医学的診断に関連していることがあります。

対人相互性の障害がある人は、他者との関係がうまくいかないことが多く、孤立したり、対人関係でのストレスが増加することがあります。これは、友情、家族関係、職場での関係に影響を及ぼし、全体的な生活の質の低下につながることがあります。

対処方法としては、認知行動療法(CBT)や社会スキルトレーニング、感情調節の戦略、対人関係療法(IPT)などの心理療法が有効であることが示されています。これらのアプローチは、対人相互性のスキルを向上させ、より健全な対人関係を築くのに役立ちます。重要なのは、個々のニーズに合わせた適切な治療やサポートを受けることです。
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一般的にはこのような感じだと言われています。


対人相互性の障害があると、生まれながらに、他者への興味が乏しいという特徴があります。

それは最初の人との出会いである、養育者、主には母親との間でもそれが発生します。

つまり養育者との間で愛着の形成がうまくいかない、からスタートします。

これは他者の中に、母親も含まれているからであり、他者と母親の区別はあまりされない、ということでもあります。

だから分離不安、人見知り、後追い、一次反抗、なども出ない、もしくはかなり弱いとなります。

母でなければならない、という感覚がないからです。

一人でも普通に遊べますし、不安、寂しい、という感覚も少ないことが多いです。


自我機能がかなりソリッドだと私はとらえています。
もし自分と他人と分かつ壁、があったとして、それを自我境界だとしましょう。

自我境界が非常に分厚い、それがASDだと思っています。

他者の感情、思考が自分の中に入ってこないため、まわりの目や、意見、思考、感情に影響されることがないわけです。

コミュニケーションが苦手というのは、相手のことが想像できなければ、それはずれも生じるだろうと思います。

このあたりのことがなんとなく分かると、どうトレーニングしていくのか、どこは割り切ったほうがいいのか、ということも考えられるようになります。


まとめ
今回は、対人相互性の障害とは他者への興味と連動している、について解説しました。
自分がASDでないのであれば、ASDの子に近ずくには、知識と、想像力が必要です。
知識や情報がなければ、想像することが難しくなります。
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