2026.10.07ブログ
厚木市で子どもの吃音が気になる保護者の方へ|学校生活で相談を考える目安


お子さまが言葉を繰り返したり、最初の音を引き伸ばしたりしていると、「このまま続くのではないか」「学校でからかわれないか」「発表を避けるようになったらどうしよう」と心配になる保護者の方もいらっしゃいます。秋は学習発表や音読、行事など、人前で話す場面が増える時期でもあります。
吃音(きつおん)は、話し始めに言葉や音を繰り返す、音を引き伸ばす、言葉が出にくく間があくなどの話し方の特徴を指します。本人が気にしていない場合もあれば、話すことへの不安や恥ずかしさを抱えている場合もあります。大切なのは、話し方だけを急いで直そうとするのではなく、お子さまが学校や家庭でどのように困っているかを丁寧に見ることです。
吃音は「緊張のせい」と決めつけないことが大切です
吃音は、緊張したときや急いで話そうとすると目立つことがありますが、本人の性格や努力不足が原因というわけではありません。また、吃音の現れ方には波があり、日によって、相手や場面によって話しやすさが異なることもあります。
幼児期には、言葉の発達の途中で一時的に言い直しや繰り返しが増えることがあります。一方で、話しにくさが続く、本人が苦しさを訴える、学校生活への影響がある場合には、状態を整理して支援につなげることが役立ちます。吃音そのものへの支援は、耳鼻咽喉科や言語聴覚士による評価・支援が関わることもあります。
学校生活で気づきやすい困りごと
発表・音読・自己紹介を避ける
「当てないでほしい」「読みたくない」と言う、授業前にお腹が痛くなる、順番が近づくと強く緊張するなどは、話す場面の負担が大きくなっているサインかもしれません。吃音があるから必ず発表を避けるわけではありませんが、失敗への不安や周囲の反応への心配が重なることがあります。
言いたいことを短くしたり、話すこと自体を控えたりする
言いにくい言葉を別の表現に変える、電話や店員さんとのやりとりを避ける、友人関係で自分から話しかけなくなるといった変化にも目を向けましょう。話し方の特徴よりも、「伝えたいのに伝えられない」と感じるつらさが大きくなっていないかが重要です。
からかい・誤解によって気持ちが落ち込む
周囲から急かされたり、ものまねをされたりした経験は、お子さまの自己評価や登校意欲に影響することがあります。からかいが疑われるときは、お子さまだけで対応を抱え込ませず、担任や学校と事実を共有し、安心して過ごせる環境を検討することが必要です。
家庭でできる関わり方
- 「ゆっくり話して」と繰り返し求めるより、話の内容に耳を傾ける
- 言葉を先回りして言い切らず、お子さまが話し終えるのを待つ
- 話しにくかった場面を尋問のように聞かず、「今日はどうだった?」と気持ちも含めて尋ねる
- 吃音を話題にするかどうかは、本人の気持ちを尊重する
- 学校で困る場面がある場合は、本人と相談しながら必要な配慮を検討する
家庭での会話を「上手に話す練習」の時間にしないことも大切です。安心して話せる経験を積めるようにし、話し方を評価しすぎない関わりを意識しましょう。
児童精神科への相談を考える目安
吃音だけで直ちに児童精神科の受診が必要になるわけではありません。しかし、話すことへの強い不安、学校を休みたがる、気分の落ち込み、睡眠や食欲の変化、友人関係の回避、発達特性や注意の偏りなどが重なっている場合には、こころの状態も含めて相談する意義があります。
きもとメンタルクリニックでは、話しにくさそのものだけでなく、お子さまがどの場面で困り、何に不安を感じ、家庭や学校でどのような支えが必要かを整理します。必要に応じて、他の専門機関への相談を検討することもあります。急にろれつが回らない、顔や手足の動かしにくさ、意識の変化などがある場合は、精神科・児童精神科ではなく、速やかに救急医療を含む身体科の受診を検討してください。
よくあるご質問
Q. 吃音があれば、学校に伝えた方がよいですか?
A. 本人の困り感や学校での場面によります。発表や音読に強い負担がある、からかいが心配、本人が配慮を望んでいる場合は、本人の意向を確認しながら担任等に共有することを検討します。
Q. 家で話し方を注意した方がよいですか?
A. 注意や訂正が増えると、話すこと自体が負担になることがあります。まずは内容を受け止め、落ち着いて話せる時間を確保することが基本です。
Q. 吃音と不安は関係しますか?
A. 吃音があることで人前で話す不安が強くなることはありますが、すべてのお子さまに当てはまるわけではありません。不安の程度や生活への影響を個別に見ていくことが大切です。
初診は電話 046-280-6257。再診は電話または公式予約システム。



