2024.03.24ブログ
不登校について、児童精神科医として考えること
不登校について、児童精神科医として考えること 今回は、不登校について、児童精神科医として考えること、について解説します。 和光医院は名古屋市千種区で開業して、10年たちますが、やはり不登校の相談はいつの時期も多かったです。 学校にいけない状況で来院されるわけですが、なんらかの診断がつくような時と、そうでない時がもちろんあります。 病気じゃないから、病院にこなくてもいいですよ、ではなんの役にもたっていません。 ですので、病名がつかない場合でも、児童精神科クリニックとして、自分たちのやれることを提案するようにしています。 放課後デイWARPを作ったのも、クリニック以外でのサービスがあった方が、提案できることも増えるだろうと思ってやりました。 病気ではないから、標準治療法があるわけではないので、ここからは個人的な意見です。 学校にいけない理由が明確にある時は、いかないのもありだと思っています。 大人でも自分ではどうしようもできない、まわりの問題で、身動きとれなくなるときあると思います。 そういう時は、とりあえずその場からは逃げる、のも選択肢の一つなはずです。 思考停止が一番時間がもったいない。 それは子どもでも一緒だと思います。 どんな困難にも立ち向かわなければいけない、ことはない。 次はこの経験をいかして、必ず勝つ、でいいです。 ビジネスでも撤退のタイミングがもっとも難しいですが、もっとも重要な判断です。 学校いけないのに、どうやっていくかだけで、思考停止して時間だけがたつのは本当にもったない。 いかないならその時間をどう使うのか、を本人からプレゼンしてもらって、納得できる内容だったらしばらくそれでいけばいいと思います。 その間に力をためて、次のチャンスがきたら、全部ぶつけてやればいいと思います。 人生は挑戦と失敗の繰り返しです。一度の負けたから、負け癖がつくわけではあありません。 こういう話も、子どもたちにはするようにしています。 せっかく病院にきて、出会ったんだから、自分の意見はちゃんと伝えようと思っています。 親戚の子どもでも、友達の子どもでも、近所の子どもでも、診察の時でも、私はきっと同じことを言うと思います。 今は大人モデル、となる人に出会いにくい時代です。 何かをかえるきっかけになるように、やれることをやりたいと思っています。 まとめ 今回は、不登校について、児童精神科医として考えることについて書きました。 いつの時代も同世代の子どもが集まる場所では、予想できないトラブルが起きます。 行く場所、関わる人を選べる大人の方が正直いきていくのは楽だと思います。