2025.08.23ブログ
子どものうつ病の特徴とは?〜大人とは違うサインに気づくことが大切です〜
子どものうつ病の特徴とは?
〜大人とは違うサインに気づくことが大切です〜
こんにちは、神奈川県厚木市、児童精神科専門クリニック、きもとメンタルクリニックです。
今回は、「子どものうつ病」について詳しく解説します。
うつ病というと大人の病気のように思われがちですが、実は子どもにも起こるこころの病気です。
ただし、大人と違って表れ方に特徴があるため、見逃されやすいのが現実です。
🧠 子どものうつ病とは?
うつ病は、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで起こる、気分の障害です。
子どもの場合、心理的ストレスや環境の変化、発達的な脆弱性などが重なって発症することがあります。
🚸 子どものうつ病の主な特徴
✅ 1. 気分の落ち込みが言葉で表現されにくい
大人のように「気分が沈む」「何もやる気が起きない」とはっきり訴えることは少なく、
代わりに以下のような間接的なサインが見られることがあります。
不機嫌、怒りっぽい
泣きやすい、癇癪が増える
無表情、笑わなくなる
ひとりで過ごしたがる
✅ 2. 身体症状として表れることが多い
子どもは心の不調を体の不調として表すことがよくあります。たとえば:
頭痛、腹痛
吐き気、食欲不振
倦怠感、眠気
睡眠障害(寝つきが悪い、夜中に目が覚める)
学校や家でのストレスが原因で、登校拒否や遅刻が増えるケースもあります。
✅ 3. 自己評価の低下・自責感
「どうせ自分なんか…」
「みんなに嫌われている」
「生きていても意味がない」
といった自己否定的な発言が増えることがあります。
年齢が高くなるほど、こうした感情を口にするケースも増え、自傷行為や希死念慮につながることもあります。
🧭 年齢別の特徴
年齢 特徴的なサイン
幼児期 かんしゃく、甘えが強くなる、無気力、睡眠障害
小学生 登校渋り、腹痛・頭痛、集中力低下、成績低下、いじめや家庭問題への過敏
中学生以降 無気力、対人関係の回避、自責感、希死念慮、自傷行為などが増える傾向
⚠ 放置するとどうなる?
早期に対応しない場合、不登校・ひきこもり・自傷行為・発達の停滞につながるリスクがあります。
また、うつ病が長期化すると、将来の自己肯定感や対人関係形成にも大きく影響します。
🩺 和光医院での対応
当院では、児童精神科専門クリニックとして、
子どものこころの状態を年齢発達に応じて丁寧に評価し、必要に応じて:
心理検査や発達検査
学校や家庭との連携
薬物療法や認知行動療法的アプローチ
保護者支援・カウンセリング
を組み合わせて、子ども本人とご家族の支援を行っています。
📝 まとめ
子どものうつ病は、大人と違って「怒り」「体の不調」「学校での不適応」として現れることが多く、見逃されやすい病気です。
いつもと違う様子が続いている場合は、早めに専門医へご相談ください。