2024.05.10ブログ
今回は、なんとなく元気がない、というのはどの病気でも、そして病気でなくても起こりうるについて解説します。
今回は、なんとなく元気がない、というのはどの病気でも、そして病気でなくても起こりうるについて解説します。
なんとなく元気がない、のような主訴で来院される方は子どもでも結構います。
大人でもそうですが、特に子どもでは、この主訴はあらゆる可能性を考えなければいけません。
病気ではなっているというよりは家族関係や学校の問題が主原因のこともあれば、うつというよりもっと重篤な統合失調症のような病気の前駆症状として認められることもあります。
主訴は、大事ですが、それは本人、もしくはまわりから見た時に一番困っている状態を書くことが多いです。
主訴に主治医はひっぱられがちですが、その裏側に何があるのかを常に想像しなくてはいけません。
家族も、もっといえば本人も気が付いていない病態が無意識化にはある可能性は低くないです。
治療とは、現状での横断的な診断と、過去から未来への連続性を持つ推測、で成り立ちます。
心の問題は、今目の前でおきていることだけに発生してみえても、多くのことは過去からの連続性があります。
トラブルは形をかえて再現されていることが多いからです。自分とかかわりをもつ周囲との間で何か不都合が起きることが多いはずなので、再現性が高いわけです。
他人との関係はもとを追っていけば、養育者との最初の出会いからスタートします。養育者とは、主に母親が多いとは思いますが、そうでなくてもかまいません。
最初の養育者との2者関係が、どんどん外の世界に広がっていきます。
だから最初の段階でつまずきがあれば、それはそこまで戻って、原因を見つけてやりなおす作業が必要となります。
だからどのような主訴であっても、0歳からの生育歴、そして現在までの生活歴を聴取する必要があります。
それを聞かないと、未来を想像することができません。
未来を想定できれば、予想が外れたときに、自分が何の見立てを誤ったのか昔を振り返って原因探しをすることができます。
まとめ
今回は、なんとなく元気がない、というのはどの病気でも、そして病気でなくても起こりうるについて解説しました。
主訴はメインの訴えですが、そこが重たそうでも、軽そうでも、あまりひっぱられず、ニュートラルに診察に入っていくことが重要です。
そして予測を立てること、相手につたえるかどうかはおいといて、自分のなかで想像しておくことは必要です。